建物がみどりに場所をゆずる
『赤坂インターシティAIR』が実現したその価値とは、「HARMONIZED SKYSCLAPER = 周囲に調和した超高層建築物」。超高層建築物が「場所をゆずる」ことで生まれた豊かな緑に包まれたくつろげる居場所を創ることです。敷地の傍らに建物を寄せることで敷地中央には、街に開かれたオープンスペースを設けました。江戸時代に庶民の憩いの場であった溜池のほとりの継承・再生をコンセプトに、親しみやすく潤いのある都会のオアシスを形成しています。
六本木通り寄りに建つ超高層建築物によって喧噪から見守られるかのように広がる緑とせせらぎ。テラスやベンチや散策路で人々は思い思いに居場所を見つけ、くつろぎ、時を過ごしている。それは開発を進めていくなかで、計画当初から想い描いてきた光景が現実のものになりました。
赤坂・虎ノ門緑道
『赤坂インターシティAIR』から新虎通りにつながる約 850mにわたる緑道構想「赤坂・虎ノ門緑道」の協議会のメンバーとして、緑道の西側の起点となる約 200m の街路樹空間を整備しました。街路樹空間には多重列植の木々が心地よい緑陰をつくり出し、この場所ならではの街のイメージを形成します。ソメイヨシノの並木道は、新たなエリアのお花見スポットとして賑わっています。
木々が寄り添う景色
自然の木々はお互いに譲り合って場所を分け合いながら枝を伸ばし、全体にゆったりと調和した一群の美しい姿に成長します。『赤坂インターシティAIR』では均等に枝の張った木を画一的に並べるのではなく、個性的な木を一本一本選んで寄り添うように組み合わせることで、自然の里山を赤坂で体現することを目指しました。
建物低層部分を覆う広大な小山状の緑は、高低差があることで存在感のある緑量が生まれました。237種類の中高木や低木、草花によって変化に富んだ四季を感じられる景色が広がります。
歴史の継承・再生
高台に囲まれたこの地には、かつての江戸の貯水池として人造の「溜池」がつくられました。初期の貯水池の南東を縁取った形状は現在の敷地をかたどっています。敷地南東角の交差点は江戸名所図解にも描かれました。溜池の水面越しに赤坂日枝神社の森を望む交通の結節点には江戸の人々が集い、憩うオープンスペースでした。
『赤坂インターシティAIR』では、土地の歴史を紐解き、人々が集い、憩いの場を水と緑によって再生することを試みました。水景や散策路沿いの湧水は江戸ゆかりの石材を使用しています。
この場所ならではのこだわり
『赤坂インターシティAIR』の緑地には細部に亘ってこだわりがあります。風通しの良いテラス、緑地の至るところに設置された天然木のベンチにチャーミングな樹名札、小型野鳥用巣箱も設置。メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、キジバト、スズメ、オナガ等を敷地内で見かけています。
「働く人、住まう人、訪れる人
誰もが居心地の良い街」
「働く人、住まう人、訪れる人誰もが居心地の良い街」の基盤となるのが、緑化率 50%以上に当たる 5,000㎡超の大規模緑地です。この豊かな緑は、オフィス、住宅、コンファレンス、商業、医療・託児施設など、街に内包される全ての機能の価値を高めるシナジー効果を創出します。
ただ働くだけのための機能を追い求めるのではなく、働く人、住む人、そして訪れる人の誰もが居心地よく過ごせる場所を創造する。人々の五感や創造力を刺激する街づくりを目指しました。
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